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7/11第7期生21回目

7/11、第7期生21回目の様子をお伝えします

設計演習

今回は、いよいよ建築塾のラストを締めくくる第3課題『自然を受信する庭』が出題されました


これまで塾生たちが取り組んできた第1課題、第2課題はルールに身を任せることによって、
自らの手によらない空間構成を実現するということが趣旨でした

うってかわって、今回の第3課題にはルールというものは設けられていません
新しい空間構成を実現することよりも、空気の質、空間そのものが、どのように現象するのかということを深く掘り下げることが重要視されます

すなわちこの課題の意図とは、いかに自然を捉え、それをどのように受信し、空間化するのかということだけなのです


ところで、一般に自然というと、光、風、雨、雲、水、夕焼け、雷、霜、虹、水泡、磁力、重力、オーロラ、蜃気楼、滝、山、海、川などが上げられますが、私たちは本当の意味で自然を捉えられているのでしょうか

例えば、ひまわりを思い浮かべてください
himawariのコピー
上の画像はポンチ絵のひまわりです
長年の画一的な教育を受けてしまった多くの人たちは、上の画像のようにひまわりの上っ面だけしかひまわりを捉えきれていません

しかし実際のひまわりは下の絵画ゴッホの「ひまわり」のように、もっと種の部分がゴツゴツとしており、生々しい姿をしています

g01.jpeg
この絵画のように本当の自然を人々に再認識させるようなものを造る必要があるのです

次週からはエスキス開始です☆
皆はどのような自然を受信しようとするのでしょうか

建築論
〜西洋哲学2000年のおさらい〜

これまでの2000年間の西洋の哲学は、ほぼ形而上学(固体的・形式的)でした。
その後20世紀あたりから形而下学(流体的・非形式的)も見られるようになりました!

まず「ギリシア哲学」からです☆

プラトン:固体の哲学の創始者
イデア論の元祖
プラトンはどんなものにも究極の理想型(イデア)があると考えました
そしてそのイデアこそが真実の実存であるとしたのです

例えば、いくつかの「イス」があるとします
イス

カラフル
それぞれ材料や色などが違っていても、まず間違いなく誰もが「イス」であると認識できるでしょう。
ならば、プラトンは「イス」の背後には唯一無二の理想型(イデア)が存在するのではないかと考えたのです
つまりイデアがツリーの頂点に位置し、その他の「イス」はイデアから派生したモノにすぎないと、していたのです


イデアは不完全な人間の「感覚」では捉えられず、「理性」によってのみ捉えられるとされました。

こうして、プラトンは経験主義のような人間の感覚や経験を基盤に据えた思想を否定したのです
つまりプラトンの哲学はリジッドで固体的な哲学といえます



アリストテレス:流体の哲学の創始者
アリストテレスは師のプラトンのイデア論を引き継ぎながらも、イデアが個物から離れてツリーの頂点に位置するという考えを批判しました!!

イデア論とは区別して、世界で起こる現象には形相因と質料因があるとしました
・形相(エイドス:イデア的なもの)因:そのものの実体であり本質
・質料(ヒューレー)因:物事が何でできているか

と言いましても、全く分からないですね。。。
プラトンよりも話が複雑ですね

例を挙げて説明しますと、形相と質料は「蜜蝋の刻印」と「蜜蝋」のような関係です!!
刻印

蜜蝋
「蜜蝋の刻印」はそれ自体に刻印の紋様というある種の理想型(形相)を持っていますが、
それだけではその紋様を示すことはできません
「蜜蝋」があって、はじめて紋様を示すことができるのです☆
つまり、形相である「蜜蝋の刻印」は質料である「蜜蝋」と結びつくことでしか、紋様を示すことができないのです

アリストテレスの哲学はプラトンの哲学よりもヒエラルキーが弱く、流体的な哲学と言えます


こうしてガチガチの固定的な西洋の哲学は徐々に流体的なものへと変わっていきます


前田紀貞アトリエ 松下健太

7/4第7期生20回目 第2課題講評会


7/4、第7期生第2課題講評会の様子をお伝えします

塾生たちは「自然のルールを用いたアーティストインレジデンスの設計」に約2ヶ月間、取り組んできました

自然のルールを扱うことで、機能主義的・合理主義的に創られた近代建築にはなかった、しなやかさを持った建築を創作することがこの課題の趣旨です!!



①

③

②
トップバッターは渡邊介
蓮の池を真上から撮った写真を何枚か、つなぎ合わせたもをトレースすることで屋根伏せができています
屋根伏せはとても美しいのですが、トレースする際に省略してしまった部分が大きすぎたのではないでしょうか?
特に蓮の池の水面下の状態はとても気になる所です
写真からもっと多くの情報を掬いきれていれば、もっと空間体験として蓮を感じられる建築になったでしょう!!

④

⑤
お次ぎは守屋圭那
メロンの皮が裂けるシステムを建築に応用しています
自然のルールを徹底的にドライブさせた結果として、複雑でしなやかな建築形態を手に入れようとするのではなく、途中でドライブさせるのを辞めてしまって自らの手グセつくってしまっています
手グセを多用したことによって、メロンの皮の裂け方の不思議な印象が全てどこかへ行ってしまい、均質化してしまっています

⑥

⑦

⑧
岩永陽輔
アリの歩行システムを建築に応用しています
歩行システムに従って、アリを敷地中に歩かせ、その場所をアリが通った回数によって、レベル・六角形の大きさが決定されます
この作品はほぼ完全にルールに乗っかってつくられています!!
おそらく本人もどんな作品になるのか予想もつかなかったでしょう
内・外が複雑に入り交じった風景ができあがっています
狙ったわけではなく、結果として海辺の敷地にふさわしい建築となっています☆

⑨

⑩
大場泰希
ベナールセル対流を建築化することで雲のような建築をつくろうと試みています
ベナールセル対流とはみそ汁の表面や雲に見られる六角形のモワっとしたやつです
ベナールセル対流の構造を形にしているしてはいるが、結局の所とても固い印象を与えてしまうような形になっており、雲のような建築とは言えません
CG等のスキルが達者な分、無理矢理にでもなんとか形をつくることができてしまうことが、今回は仇になってしまった印象です

⑪

⑫

⑬
大トリは轡田真波
どこか一点を凝視しているときの人間の目の動き、固視微動を元にしています
固視微動では直線的な動きと、曲線的な動きとが交互にやってきます
その動きによって描かれた図をプランに置き換えています
また、巧みなレベル差のつけ方や壁の素材の選び方によって風景が出来上がっています!!
先週までまともにスタディ模型すらなかったとは思えない驚異的な伸び率で皆を驚かせていました





プレゼンテーション後、宴にて優秀賞・最優秀賞がそれぞれ1名ずつ表彰されました

優秀賞は轡田真波第1課題の最優秀賞に続いての受賞!!
⑭




最優秀賞は岩永陽輔
「建築で初めて評価された、ただ、ただ嬉しい」という言葉に嬉しさが詰まっていました☆
⑮



早いもので、もう第2課題も終わり次は最終の第3課題!!
有終の美を飾ることをめざして、次もがんばりましょう



前田紀貞アトリエ 松下健太

6/20第7期生19回目



6/20、第7期生19回目の様子をお伝えします


設計演習
1.jpg

4.jpg

渡邊介 案
「蓮の成長システム」から、屋根伏せの形状が導き出されています
模型を俯瞰して見ると屋根伏せの絵柄は美しく見えます
これから、蓮から来ている屋根伏せの形状を空間体験として感じられるよう、壁の入れ方などに工夫をしていけば気持ちのよい風景が見えてくるでしょう




6.jpg

5.jpg
守屋圭那 案
「メロンの皮の割れ」のシステムが建築に応用されています
六角形が反復されているせいか、空間の均質さが拭いきれていないのです

下の写真は屋根が壊れて、傾いてしまっています
たまたまそうなってしまっただけですが、そのような偶然さえも設計の中に盛り込んでいけば均質さを打開する策が、見つかるかもしれません!!



3.jpg

2.jpg
岩永陽輔 案
アリが歩行する際の規則性が元となっています
アリがエサを求めてウロウロするのと同じように、人間が建築を回遊ながらアートに触れるというストーリー
平面形状、レベル差と壁面の透明度の違いがあいまって、楽しげな風景が出来上がってきています

階段・スロープが表現されてくると回遊性がもっとリアルに感じられてより良くなって行くでしょう!


7.jpg
大場泰希 案
ベルナールセル対流を建築化しようとしています☆
ベルナールセル対流=雲やみそ汁の表面に見られる六角形の対流のことです

できたものだけを見ると、なかなか面白そうにも見えますが、ボロノイ分割によって敷地を切り分けた各セルにオープンセル(馬のひづめか蜂の巣のような穴の開いている形で気温と海水温の差が大きい、大気の不安定性が強いときにできる)とクローズドセル(穴のあいていない塊で気温と海水温の差が小さいときにできる)の形状を恣意的にあてがっているのが今の状態でした
各セルをオープンセルとクローズドセルのどちらにするのかという決定に論理がないのは残念なところです

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この写真のような雲が建築化されると考えるとワクワクしますね


建築論

ー建築史ー

建築の歴史は合理主義とロマン主義のせめぎ合いに集約されます

合理主義…製作の根拠が他人と共有される、つまりルールが根拠(ダイアローグ)
        黄金比など
        合理的で冷たい表現が残る
        ギリシア建築、ローマ建築、ルネサンス建築


ロマン主義…製作の根拠が他人と共有されない、つまり私が根拠(モノローグ)
        理性や常識的なことよりも情念の方が勝る
        製作者の内面が無媒体・無根拠に表現に結びつく
        ゴシック建築、ロココ建築

真の現代建築をつくって行くべき私たちは、合理主義に偏って形式的なモノばかりつくっても、
ロマン主義に偏って情念的なモノばかり作っても何の意味もありません


注目すべきはバロックなのです
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サンカルロ・アッレ・クワットロ・フォンターネ教会


バロックは合理主義とロマン主義の狭間にあって、合理とロマンが同居しています
他者性と私性の両極を引き出しとして持っているのです!


創作に際して、どの引き出しをどのくらい開けるのかを考え、自分が両極のどこにいるのか常に把握できるバランス感覚がとても重要なのです



前田紀貞アトリエ 松下健太

6/20第7期生18回目


6/20、第7期生 18回目の様子をお伝えします

設計演習

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第2課題プレゼン日まであと、残りわずかになってまいりました
そろそろ模型がたちあがってきたようです

自然のルールを扱ったことによって、自らの手ではつくれない様な建築の顔つきが徐々に現れてきています


ただ、ガラスや壁を入れる位置に関しては、まだ無頓着なために見え隠れするような豊かな風景をつくるには至っていません



プレゼンまでケツに火をつけて完成を目指すべし
間に合わないのが一番醜い


建築論
決定論の崩壊 〜つづき〜

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粒子性と波動性のイメージ

粒子性
・「部分の総和が全体」…1つの部分が欠損したら作動しないが、同じ部分を補充すれば再生可能(機械論的)


波動性
・「部分の総和が全体」ではなく「全体の中に部分があり、部分の中に全体がある」…ひとつの部分が欠損しても  作動はするが、作動の性能が落ちる(生命論的)

ホログラム
例えばホログラムは一部が欠損しても、像は薄くなるが他の部分が助け合って欠損部分の穴埋めをするのです
つまり、「全体の中に部分があり、部分の中に全体がある」ということを示しています

このとき、この欠損部分は「あると同時にない状態」なのです

「全体の中に部分があり、部分の中に全体がある」ということは、「映す」ということ

ビー玉
ビー玉のモデルではいえば、他のたくさんのビー玉の波動がひとつのビー玉に伝達される(ひとつのビー玉に全体が映される)

コルビジェはが自己に映し込んでいたもの…船、画、看板屋、水泳


様々な物が自己に映し込まれることで、人としての深みが生まれるのです



決定論の崩壊 アナロジー(類推)

①政治・経済:共産主義の崩壊
マルクス主義は、共産主義が普及したら階級闘争はなくなり、世界から戦争もなくなると主張しました

しかし、戦争原因は経済的合理性(形式性)には還元できないのです
原因が、経済的合理性に還元されるのならば世界大戦のように戦勝国も敗戦国も大被害を受けるほど戦争が拡大することはなかったはずです。

侵略国が自国で自給自足できるだけの生産力があるのにもかかわらず、巨費を投じて他国を武力侵略するのは、人間には自分の力を誇示したいという名誉欲、野心・・・エクセ、余剰があるからなのです
動物にはこの「余剰」が無い。必要な分だけ取り、それ以上の狩り(名誉の為の)はしなません

②音楽
現代音楽は「調性」をはじめとする従来の音楽様式を否定し、顕著な特徴は不協和音の多用しました

・ジョン=ケージ…偶然性の音楽=チャンスオペレーション
すべての音に周波数がある。であれば、本来は、世界の音すべてが音楽だったといえます。
しかしそれが、「音楽」というジャンルのものだけ、「美しい調性のものだけ(小さい枠の音楽)」を音楽と呼ぶようになってしまいました

③芸術
マルセル=デュシャン…レディメイド
どんなに身近で見慣れた物でも見方が変われば芸術となり得ます
芸術とはそんなに小綺麗なものではないのです。
芸術作品において本質的なことは、それが美しいかどうかではなく、観る人の思考を促すかどうかということです

④建築
ヴェンチューリ…建築の多様性と対立性
機能主義→ポストモダニズム
秩序とは必ずしも整然としているものではなく、真の秩序とはその中に多様性と対立性を包含しているものなのです
近代建築=「意味の明快さ」
現代建築=「意味の多様性と対立性・・・意味の豊かさ」
"Less is mor“→"Less is bore"

⑤映画
ヌーベルバーグ
様々なカメラワークやフレーミング・ロケ撮影・同時録音・即興演出
分断と再構築、偶然性を誘発する
ジャン=リュック・ゴダール、フランソワ・トリュフォー、ジャック・リヴェット、エリック・ロメール、アラン・レネ


前田紀貞アトリエ 松下健太

6/13第7期生17回目


6/13、第7期生17回目の様子をお伝えします

設計演習

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守屋圭那 案
メロンのひび割れのシステムを建築化しようとしています
乱数を使って屋根と床にランダムにひび割れをつくろうとしています
屋根と床の六角形のサイズに差をつけることで、均質な六角形グリッドの建築になるのを防ごうとしています!!

きれいな六角形のままでなく、不定形な分割の仕方を考えられるともっと良くなるのでは


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渡邊介 案
蓮の成長システムを建築化しようとしています
蓮の葉がにょろにょろと生えているようなイメージ模型を持ってきていました

蓮を見たときに感じる、言葉にしがたい不思議な感じをこの模型からは感じ取れません。。。
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それはこの模型は葉の部分が、ほぼ正円でつくられていることや茎がまっすぐ、つくられすぎていることに原因がるように感じられます



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岩永陽輔 案
アリの歩行システムを建築に応用しようとしています
以前ブログでも紹介した通り、アリが通った回数によってレベルや六角形のサイズが異なるので、六角形同士が重なり合ったり、不思議な隙間ができたりしています

岩永本人は想定外のことだったので、隙間をどのように扱うか困っていましたが、予期せぬところに変な隙間ができたり、居場所ができたりすることも、自然のルールを使う利点の一つなのです

全体的に自然のルールを扱っていながら、形としては正円・六角形といった幾何学となってしまっているのが、気がかりです
あと3週間でどこまで跳んでくれるのか楽しみです


建築論

なんと今回の建築論はピンチヒッター!!「ハルク」もしくは「マッスル東大生」こと岩永 陽輔がお伝えします

非決定性…決定論の崩壊

決定論=いかなるいかなる現象もそれ以前の現象の結果であり、この原因と結果は因果律に支配されている(一義的に決定される)
つまり、未来は現在と過去によって一つに決定されているという考え方なのです。

ニュートン力学が自然科学の分野で絶対的な尺度だったときには、世界は決定論的に決められると考えられていましたが、実は世界はそんなに単純ではないことが、科学の発展によっても明らかになってきました(仏教の世界観はそもそも決定論的ではなかった)

具体的には、、、
ニュートン力学では、物質の運動は運動方程式に従うので、位置と、速度を一意に決めることができます!!

しかし、量子力学の世界では粒子の位置と速度を、その不確かさでしか決めることができない。つまり一意に決めることができません

これは、観測の精度の問題ではなく、粒子とは本質的にそのようなあり方をしているのです。

量子世界を観察するためには、電子顕微鏡を用います。

電子顕微鏡はガンマ線という非常に波長の短い電磁波を飛ばして粒子を観察しますが、このとき、ガンマ線が当たった粒子は、ガンマ線が当たる前と性質が変わってしまいます
人間はこの性質の変わった粒子しか観察することができません。

つまりどういうことかというと、人間は人間が観察していない状態の粒子の姿を見ることはできないということです

すなわち、観測(見るという行為)によって、世界は変化してしまうということです


当たり前ですが、量子の世界に関わらず、人間は自分の目で見た世界しか見ることができません。
自分がある対象を見た場合と、見なかった場合ではその後の世界は違うものとなってしまいますし、自分の目で見た世界とは異なる世界が自分が見ていないところでは展開されています
世界はそのような無数の“世界”の重なり合いで構成されているのです(多層世界の概念)



つまりは、“世界”とは客観的、絶対的に存在するものではなく、いろいろな要素のかかわり合いによってできている、“偶然”の産物であるということです



前田紀貞アトリエ 松下健太
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